【古代ローマ】ミルフィオリ

roman mil1 紀元前1世紀から紀元1世紀にかけ、ローマ帝国ではミルフィオリ、リボンガラス、ゴールドバンドガラスなどのきらびやかで豪華なモザイクガラスが流行しました。大量生産が可能な吹きガラスが普及する前のことで、限られた数しかつくることができないモザイクガラスは非常に貴重で贅沢なものでした。金太郎飴の要領で、溶かした色ガラスから小さな花模様のチップをつくり、それらを平らに溶着して成型することで容器類(皿、碗、杯など)に仕上げました。この時代のミルフィオリガラスは右の写真のように破片となってしまっていることが多いのですが、完全な形で、あるいは修復可能な形で出土することも少なくありません。

roman mil モザイクガラスの技法は遅くとも紀元前3世紀ごろ、エジプト・プトレマイオス朝の時代のガラス職人によって確立され、帝政ローマ期には主にイタリアの工房でミルフィオリが製作されたと考えられています。左の写真は2009年4月、ロンドン博物館によって公開されたミルフィオリ碗で、ロンドンの墓地から細かく割れた状態で発見されたものを復元したものです。

 ローマ帝国の分裂後、ミルフィオリの技術はほぼ断絶してしましますが、近世になるとベネチアで復活し、この技法を使ったトレードビーズが大量にアフリカへの貿易品として生産・輸出されました。(2010.2.1)

コメントの投稿

非公開コメント

検索フォーム
コンテンツ一覧
TOP PAGE

【とんぼ玉とビーズの世界史】
人類最古のビーズ(10~9万年前 )  古代エジプト・隕石のビーズ(B.C.3000年頃)   宝貝のビーズ(B.C.1000年頃~)   17世紀のとんぼ玉   20世紀のとんぼ玉

【重層貼眼玉】  
フェニキア玉   ケルト玉  ペルセポリス型  イラン・ガレクティ1号丘5号墓  ペルシアの瑠璃玉

【古代ローマ】
労働者のビーズ  壺型とんぼ玉  帯状モザイク玉

【ヨーロッパ・アフリカのとんぼ玉】
ベネチア玉  エチオピアンチェリー  ロシアンブルー  キッファビーズ  カメルーン  ベルベル人

【日本・中国のとんぼ玉】
江戸とんぼ玉  かんざし  和泉蜻蛉玉(大阪)  アイヌ玉(シトキ・タマサイ)  《民藝 387号》  戦国とんぼ玉  乾隆玉と単色玉

【アジア・オセアニアの諸民族】
台湾・パイワン族(排灣族)  《民藝 76号》  ボルネオ島・ダヤク族  パラオ共和国(ウドウド)  ミクロネシア連邦(ヤップ島)  インド・ナガ族

【アジアのとんぼ玉】
インド・バラナシ  インドパシフィックビーズ  ジャワ・ジャティムビーズ  ニューギニアビーズ

【東南アジアの遺跡】
タイ・バンチェン  ベトナム・サーフィン  ベトナム・オケオ  ラオス・ジャール平原

【コレクション】
芹沢銈介コレクション  平山郁夫コレクション  川田順造コレクション  とんぼ玉美術博物館コレクション
メール(e-mail)
ご感想や相互リンクの依頼などは、こちらから。

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
  1. 無料アクセス解析